フリーランス美容師の働き方
フリーランス美容師の働き方は、多様化してきています。まず今回は、「美容師の働き方」について見ていきたいと思います。
美容師の働き方について
美容師の働き方は、大きく分けて3つあります。
- 美容室に勤める(従業員)
- 個人で独立開業する(オーナー)
- フリーランスになる(事業主)
それぞれ、どのような働き方になっているのでしょうか?
美容室に勤める
美容室に従業員として勤めるという働き方は、2018年では最も一般的な働き方になるでしょう。
美容学校を卒業して、美容室に就職してアシスタント時代を過ごします。アシスタント時代には、技術の練習は、基本的に営業時間外にやります。その為朝早くから夜遅くまで練習している姿が美容室にはあるわけです。
営業中には、接客やサービスの指導をスタイリストや上司から受けて成長していきます。特に職人の世界では、下積みの時代があって技術者として一人前になっていく。美容師にもそのような流れが昔からあり、今はもっとも一般的なスタイルになっています。
美容師は、理想と現実のギャップがある職業なんです。一見華やかそうに見える世界の裏では、体育会的な先輩後輩の関係があったりするんですよ。私が、はじめて勤めた会社は立川にある美容室なんですが…朝一番に、先輩の昼ごはんの買い出しからスタートしていました。そう…いわゆるパシリですね。「自分で好きなもの買って来いやー」と内心思いつつパシっていました。
何にしても、プロになるには修行する時間が必要です。しかし、何も非効率な練習をコツコツとするだけが美容師ではないと思うのです。これからは、色んな練習方法があっていいし働き方があっていい。
例えば、スタディサプリ的な勉強ツールも進化して先輩に習わなくても技術の習得は可能でしょうし、逆に昔ながらのカメラマンやヘアメイクみたいに師匠に弟子入りして徹底的に技術を身につけるのも良いんじゃないでしょうか?
一般的な美容師のレールではなくても、これからは技術を身につけて、フリーになることが可能なんですよ。
個人で独立開業する
実は、全国に溢れている美容室の中で最も多いのが個人経営のサロンなんです。
美容室は、日本全国に24万軒以上あると言われていましてコンビニの4倍以上の店舗数があるんですよ。相当な数ですよね〜。その中に個人店舗は溢れているんですよ。
今の美容業界をみると「会社に就職して技術やサービスを身につけて独立開業する」というのが1つのパターンとなり、美容師を志した人からすると1つのゴールといえるでしょう。
一国一城の主になるというのが、美容師の夢と言えるかもしれません。その為、会社勤めから独立開業して個人経営の美容室を持つという方が必然的に多くなっているのです。
美容師は、離職率が高く3年以内で72%となっています。アシスタント時代が美容師を辞める人が多く、年齢を重ねていくと別の業種へ転職する人も少なくありません。
そんな現状の中で、スタイリストとなり独立開業できる人は、ほんの一握りです。独立してサロンを出すというのは、本当に凄いんですよ。特に今までの時代であればクラスに一人いるかいないか?のレベルでしょう。
しかし、ここまで努力して作り上げた念願の美容室の生存率が…「開店1年以内に60%のサロンが閉店して、3年以内に90%が閉店する」というデータがあります。
もうね、無理ゲーなんですよ。美容室経営って。
アシスタント時代からコツコツと積み重ねた経験が実り、やっと自身のサロンをオープンすることができました。しかし、現実は甘くありません。思っていたよりもお客様が来ない…。売上は目標を下回り続け、広告費や人件費などの経費もかなりの負担になります。
一年と立たずに自転車操業となり、独立時の借金は減ることなくサロンがやっていけなくなる。なんとも悲惨です。
ではなぜ?そのような結果になってしまうのか…。1つの原因は、単純に美容室の数が多すぎるからです。今の美容室の数は異常ですよ。どう考えたって多過ぎる。需要と供給のバランスが崩れているんです。
そして、もう1つの原因は、美容室の経営者が独立開業をゴールにしてしまっているからなんです。
多くの個人経営者は、独立して自身のサロンを持つこと自体をゴールにしてしまい、その後の繁栄をゴールにしていない為に先細りの経営になってしまっているのです。
その他にも、広告費や人件費、テナント料などなどの経費が経営を圧迫してしまい閉店せざる美容室が多くなっているというのが現状なんです。独立までにやらなければいけない事は沢山あります。
- 資金調達
- 物件探し
- 店舗内装
- 備品の調達
- 保健所などの手続き
- 保険への加入 などなど
目の前の事に、囚われてしまい独立する事自体をゴールとしてしまうんですね。
しかし、それとは反対に成功し続けている個人経営の美容室もあります。独立開業してからが本当のスタートです。生き残っていく経営者は、その事が分かっていて正しいゴール設定をし健全な経営をしているのです。
フリーランスとして働く
フリーランスとは、どのような働き方なのでしょうか?
前回の記事にも書きましたが、「フリーランス美容師とは?」
文字通り自由に仕事ができるという事です。美容室に所属しないで自身で集客する働き方です。
美容室に所属していないので、中抜きが無い分、報酬も多くなります。
フリーランスとしての働き方は、日本ではまだ一般的ではないのですがこれからスタンダードになっていくでしょう。
インターネットやテクノロジーの進歩により個人がスマホで発信した情報を見て共感したカスタマーが直接購入するようになってきています。
そこには、もう企業や店舗という枠組みはなく。共感という点でお客様とサービス提供者が繋がっています。
このように、美容師個人が発信した情報がお客様にダイレクトに届くようになったのです。美容師としては個人で発信しない手はありません。
美容師こそフリーランスとして働くべきです。美容師こそフリーランスになって個人の魅力を発信し共感してもらったお客様を担当していくべきです。
なぜなら、お客様は美容室を選んで来店するのではなく美容師を選んで来店するからなんです。
一昔前には、表参道の美容室などブランドで足を運ぶ消費者も多くいました。ブランドに魅力を感じていたからです。しかし今では有名店と言われていた美容室も勢いをなくし閉店するところもでてきています。
これからは、そういったブランディングという事自体がダサくなっていくのでしょう。
お客様も集客サイトの情報だけでは、自分の好みの美容師さんに辿り着けないことに気付いてきています。だから、スマホで検索して美容室ではなく美容師を探すのです。
これからの時代、美容師はフリーランスとなり個人で技術や自身の人間性などを発信していき、そこに共感し魅力を感じたお客様が直接美容師にオーダーする。
このような流れが多くなってきていますし、何よりお客様の満足度はより高くなっていく事でしょう。なぜならば、その美容師さんのことをブログなどを通じて既に知っていて、その美容師さんの技術や人間性に共感し予約を取っているからです。
その為、新規のお客様であっても昔からの顧客のような感覚でお話する事ができるんですよ。
会社に雇われている立場とは違い、フリーランスの美容師は、お客様に対して100%責任を取らなければなりません。
お客様に喜んでもらう事も、クレームになってしまった時も100%自分の責任なんです。フリーランス美容師として独立して活動していく事は、自分の技術、接客に全て責任を持つということで、その代わりにお客様との信頼関係がより深いものとなります。
美容師は、お客様と技術者の一対一でサービスを提供する仕事になります。その為、お客様への想いがダイレクトに伝わりやすいのです。
働き方は多様化していく
これからは、美容師に限らず働き方は多様化していきます。複業は当たり前になるでしょうし労働時間も自身で決められるようになることでしょう。美容師でいえば、フリーランスという働き方の選択がスタンダードになっていくことでしょう。働き方も変化の時代にあります。
どのような働き方があり、自身にとってどんな働き方があっているのか?を視野を広く持ち働き方の選択肢を広げて考えてみる時期かもしれません。
「フリーランスのススメ。」と題しましてフリーランス美容師についてのコラムを書いています。ぜひコチラからご覧ください。
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